レイヤー: 1 次元・散布・集計

ClimCanvas v1.02.1 対応

1次元プロットと 2次元プロット系のレイヤーの種類ごとに、設定項目と注意点を説明します。レイヤーの追加・削除・並べ替えの操作はレイヤー: 地図・断面と同じです。順序は描画順と凡例の並びになります。描ける図の例はギャラリーにあります。統計量 (標準偏差・ひげ・KDE・ビン) の定義は計算の前提にまとめてあります。

描画モード 使えるレイヤー
1次元プロット ライン、ライン (束)、line fill、スタックプロット、棒グラフ
1次元プロット(集計) 描画タイプが「ヒストグラム・ECDF」ならヒストグラム、ECDF、ライン。「箱ひげ・バイオリン」なら箱ひげ図、バイオリン
2次元プロット 散布図、バブルチャート
2次元プロット(集計) 2次元ヒストグラム、hexbin

共通の項目です。

ライン

項目 内容 既定
変数 横軸の次元を持つ変数
色を自動 (カラーサイクル) オフにすると「線の色」 オン
線の太さ 0.5〜4.0 1.5
線種 実線 / 破線 / 点線 / 一点鎖線 / なし (マーカーだけを表示) 実線
マーカー なし / ○ / ■ / ▲ / × / • / + なし
第2軸 (右の縦軸) に描く オフ

エラーバーの項目はありません。帯を付けるには line fill か ライン (束) の統計線を使います。

1次元プロット(集計) の「ヒストグラム・ECDF」でもラインを重ねられます (理論分布の曲線など)。このとき横軸はパネルの軸ではなく、「x軸にする次元」に選んだ次元の座標値です (ヒストグラムの値の軸と同じ単位にしてください)。

ライン (束)

アンサンブルメンバーのように、1 つの次元の全スライスを同じ色・線種・透明度で重ね描きし、凡例を 1 つにまとめます。

項目 内容 既定
変数 横軸と時刻のほかに束ねられる次元を持つ変数
束ねる次元 「{次元} ({n} 本)」から選ぶ。時刻の次元は選べない
線の色 全部の線が同じ色 #808080
線の太さ 0.0〜4.0。0 で束の線を描かない (帯だけを見せるとき) 0.8
透明度 (alpha) 本数が多いときは小さめにすると重なりの濃淡が見える 0.5
線種、マーカー、第2軸、凡例ラベル ラインと同じ

統計線

「統計線 (束の集計を重ねる)」を入れると、束ねた次元の方向に集計した線を束の上に重ねます。「統計線の本数」(1〜6) だけ「統計線{n}」の項目が出ます。NaN は除いて集計します。

統計量 内容
平均、中央値、最小、最大 1 本
最小と最大 (2本)
パーセンタイル (1本) 「パーセンタイル (%)」(既定 95)
パーセンタイル範囲 (2本) 「下側 (%)」「上側 (%)」(既定 5 と 95)
平均 ± 標準偏差 (2本) 「標準偏差の倍率 k」(既定 1)。標準偏差は標本標準偏差 (N − 1 で割る)

2 本組の統計量には「描き方」があり、「線 (2本)」「帯 (塗りつぶし)」「帯 + 縁の線」から選びます。「線の色」(既定 黒)、「線の太さ」(既定 2.0、0 で線なし)、「線種」、帯の「透明度 (alpha)」(既定 0.3) を指定します。「凡例ラベル」の既定は mean、median、min-max、p95、p5-p95、mean±1σ のような英字で、空欄なら凡例に出しません。

line fill

2 本の線の間、または線と基準値の間を塗ります。

項目 内容 既定
変数 (1つ目) 次元の固定と範囲平均も指定
2つ目の値 「変数で指定」なら「変数 (2つ目)」(次元の固定は 1 つ目と独立。500 hPa と 850 hPa の差の帯など)。「定数 (ベースライン)」なら「ベースライン値」(変換後の単位) 変数で指定
ベースラインの上下で色を変える 定数のとき。「上側の色」「下側の色」(既定 #1f77b4 と #d62728) で塗り分ける オフ
色 上下で分けないときの色 #1f77b4
透明度 (alpha) 0.3
凡例ラベル 変数で指定のときの既定は「1つ目–2つ目」

値の変換は両方の変数に同じ係数が掛かります。

スタックプロット

項目 内容 既定
変数 (順番が積み順、下→上) 複数選択 先頭の 2 変数
透明度 (alpha) 0.8
ベースライン zero (積み上げ) / sym (0 を中央に対称配置) / wiggle (揺らぎを最小化) / weighted_wiggle (Streamgraph) zero
変数名を凡例に表示 オン
各変数の色を手動指定 オンで変数ごとに「{変数} の色」。オフはカラーサイクル オフ

次元の固定と範囲平均は 1 つ目の変数の次元で指定し、全変数で共有します。合計を 100 % にする正規化はありません。

棒グラフ

項目 内容 既定
向き 縦棒 (ax.bar) / 横棒 (ax.barh) 縦棒
色、透明度 (alpha) #1f77b4、0.8
棒の幅を手動指定 オフなら隣り合う x の差の中央値の 0.8 倍。オンで「幅 (データ単位)」 オフ
枠線を表示 枠線の色と太さ オフ
ハッチをかける ハッチの種類 (/ \ - + x o . など)、密度 (1〜6)、色。枠線がオンのときはハッチの色が枠線の色になる (matplotlib の制約) オフ
エラーバーを表示 「エラー量」を変数か定数で指定 (対称)。色、太さ、キャップサイズ オフ
第2軸 (右の縦軸) に描く 縦棒のときだけ オフ

複数の棒グラフレイヤーがあるときは、「レイヤー」の節の末尾の「棒グラフの配置」で重ね合わせ / 横並び / 積み上げを選びます (描画モード)。エラー量には、変数・定数のどちらでも値の変換を掛けません。図に表示する単位 (値の変換の後の単位) で用意してください (計算の前提)。

ヒストグラム

1次元プロット(集計) のレイヤーは、まず「集計する次元」(次元が 1 つなら自動) を選び、「集計する範囲を指定」で期間や区間を絞り、残りの次元を「固定: {次元}」で固定します。集計するのは有限の値だけです。

項目 内容 既定
ビンを等間隔にする オンなら「値の範囲を指定」(オフでデータの最小・最大から等分。オンでは最小値・最大値を入力) と「ビン数」(2〜200)。オフなら「ビン境界 (カンマ区切り)」に直接指定 (不等間隔可) オン、20
縦軸 度数 / 確率密度 (density。面積の合計が 1) 度数
累積にする オフ
描き方 塗り (bar) / 階段 (step、線のみ) / 階段塗り (stepfilled)。枠線なしでは bar と stepfilled はほぼ同じ見た目で、枠線を付けると bar はビンの間にも縦線が入る 塗り (bar)
色を自動 (カラーサイクル) オフで「色」 オン
透明度 (alpha) 重ね描きを想定して半透明 0.7
枠線を表示 枠線の色と太さ オフ

軸ラベルを空にすると x は「変数名 [単位]」、y は count / probability density / cumulative count / cumulative probability が自動で入ります。

ECDF (経験累積分布)

データの取り方はヒストグラムと同じです。「補分布 (1 − CDF) にする」で超過確率 (値がしきい値以上になる割合) を描きます。「色を自動 (カラーサイクル)」(オフで「線の色」)、「線の太さ」(既定 1.5)、「線種」、「第2軸 (右の縦軸) に描く」(度数のヒストグラムと重ねるとき) を指定します。自動の y ラベルは cumulative probability、補分布では exceedance probability です。

箱ひげ図

1 レイヤーが 1 系列 (1 つの箱) で、系列を増やすにはレイヤーを追加します。x の位置はレイヤーの順です。縦横は「描画タイプ」の下の「向き」で切り替えます。

項目 内容 既定
系列名 (x 目盛に表示) 変数名
凡例に載せる 色で系列を区別したいとき オフ
箱の幅 0.1〜1.0 0.5
ひげの定義 IQR 倍率 (「ひげの長さ (whis, IQR 倍率)」既定 1.5。超える点は外れ値) / パーセンタイル範囲 (「下 (%)」「上 (%)」既定 5 と 95) IQR 倍率
ノッチ (中央値の信頼区間の切れ込み) 切れ込みの幅は約 1.57 × IQR / √N。2 系列のノッチが重ならなければ中央値の差が有意という目安 オフ
外れ値を表示、ひげ先端の横棒 (キャップ) キャップは「キャップ幅を指定」で幅も指定できる オン、オン
箱を表示 オフでひげと中央値だけ オン
平均値を表示 「平均を線で描く (meanline)」を入れないとマーカー (▲) オフ
箱を塗る 塗り色 オフ (白)
元データの点を重ねる (strip) 「散らし幅 (ジッター)」(既定 0.2、固定シードで再現可能)、「点の大きさ (s)」、「点の色」、「点の透明度」。外れ値と重なるので「外れ値を表示」はオフ推奨 オフ

「体裁の詳細」で、線 (箱・ひげ・キャップ) の色と太さ、中央値線の色と太さ (既定 #d62728、1.5)、平均の色と太さ、外れ値マーカーの種類・サイズ・色を指定できます。値の軸には「変数名 [単位]」が自動で入り、系列の軸には系列名が目盛りとして出ます。

バイオリン

系列の扱いと向きは箱ひげ図と同じです。

項目 内容 既定
系列名 (x 目盛に表示)、凡例に載せる 変数名、オフ
幅 0.1〜1.0 0.7
中央値 / 平均値 / 極値 (ひげ) 表示する線 オン / オフ / オン
分位数の線を引く 「分位数 (0〜1, カンマ区切り)」(既定 0.05, 0.95) オフ
KDE バンド幅 自動 (scott) / silverman / 数値指定 (「バンド幅係数」既定 0.3)。小さいほど凹凸が細かい 自動 (scott)
KDE 評価点数 20〜1000。形の解像度 100
形 両側 / 左半分 / 右半分。半バイオリンは 2 系列を同じ位置に向かい合わせて比較するとき 両側
色を自動 オフで「色」 オン
透明度 (alpha) 本体 (KDE の形) の透明度 0.5
元データの点を重ねる (strip) 箱ひげ図と同じ項目 オフ

散布図

x と y の変数はパネルの「プロット変数」で選び、レイヤーでは次を指定します。

項目 内容 既定
描画する次元 x と y に共通の座標付き次元。この次元に沿って点を打つ。「{次元} の範囲」で絞れる
x 軸 / y 軸の変数で固定する次元 描画する次元以外を x と y で独立に固定。初期値は中央の添字
色 単色 #1f77b4
透明度 (alpha) 0.7
マーカー ○ / ■ / ▲ / × / • / + / ◇ / * ○
マーカーサイズ (s, 面積 pt²) 1〜200 20
枠線を表示 枠線の色と太さ オフ
凡例ラベル 空欄

「エラーバー」で「x方向の誤差の変数」「y方向の誤差の変数」(± の対称誤差。本体と同じ次元の固定と範囲で切り出し、値の変換は掛けない。図に表示する単位で用意する) を選ぶと、色・太さ・キャップ幅を指定してエラーバーを描きます。x か y が NaN の点は除きます。第 3 の変数で色を付けるにはバブルチャートを使います。回帰線や相関係数の機能はありません。

バブルチャート

x、y に加えて、パネルの「プロット変数」の「z 軸の変数 (バブルチャート用、任意)」で大きさに使う変数を選びます。

項目 内容 既定
描画する次元、固定する次元 散布図と同じ (z も独立に固定)
マーカー ○
最小サイズ / 最大サイズ (pt²) z の最小値と最大値に対応する面積。z は変換後の値をこの範囲に線形に正規化する 10 / 200
枠線を表示 オフ
z の値で色を変える (cmap) オンでカラーマップ、反転、値の範囲、色の離散化 (レベル数 / 直接指定)、ゼロ近傍を白にする、extend、カラーバー。オフで「色」 オフ
透明度 (alpha) 0.6

エラーバーと値の変換 (x / y / z 独立) は散布図と同じです。大きさの凡例 (サイズ凡例) はありません。

2次元ヒストグラム

2次元プロット(集計) では、x と y に共通の次元の全標本の組を集計し、共通でない次元は「x 変数の固定」「y 変数の固定」で固定します。NaN を含む組は除きます。

項目 内容 既定
ビン数 x / ビン数 y 2〜200 20 / 20
集計範囲を指定 オフでデータの最小・最大から等分。オンで x と y の最小・最大を入力 オフ
集計 度数 / 確率密度 (density。全体の積分が 1) 度数
0 のビンを塗らない オン
度数を対数スケール (LogNorm) 桁の違うビンを同時に見る。色の離散化とは併用できない (対数風の階級は離散化の「レベルを直接指定」で 1, 2, 5, 10, 20, 50 のように) オフ
カラーマップ、値の範囲、色の離散化、extend 塗りつぶしと同じ項目
ビンの枠線を表示 太さと色。塗らないビンには付かない オフ
カラーバー 既定ラベルは count 表示

hexbin (六角ビン密度)

データの取り方は 2次元ヒストグラムと同じです。集計するのは点の数だけで、第 3 の変数を六角形ごとに縮約する機能はありません。

項目 内容 既定
六角ビン数 (gridsize) x 方向のビン数 (5〜60)。大きいほど細かい 20
点数を対数スケール (bins='log') 色の離散化とは併用できない オフ
空のビンも塗る (mincnt=None) オフなら「最小点数 (mincnt)」以上のビンだけ描く オフ、1
カラーマップ、値の範囲、色の離散化、extend 塗りつぶしと同じ項目
ビンの枠線を表示 点が描かれるビンにだけ付く オフ
カラーバー 既定ラベルは count 表示