気候系のhot spot:熱帯と寒帯が近接するモンスーンアジアの大気海洋結合変動 - 文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究 平成22年度~26年度

レポート:学会参加報告

「2012 Ocean Sciences Meeting」参加報告

  • 日時:2012年2月20-24日
  • 場所:Salt Lake City (アメリカ)
  • 報告者:佐々木 克徳 (北海道大学理学研究院 特任助教)

ソルトレイクシティの街並みアメリカのユタ州・ソルトレイクシティおいて2月20日~24日に開催された国際会議「2012 Ocean Sciences Meeting」の参加報告です。この会議は2年に一度、アメリカで開催される国際的な会合で、海洋の物理・化学・生物について、あるいはその周辺領域に関する内容を網羅的に含んでいます。今回は51カ国より4000人を超える出席者があり、各々の研究についての口頭発表やポスターを用いた発表を行いました。ソルトレイクシティはアメリカの中西部にあり、札幌からは成田とロサンゼルスで2度飛行機を乗り換えて、19時間くらいかかります。2002年に冬季オリンピックを開催したこともあるので寒い土地柄を想像していましたが、街には雪も無く、日中なら1ケタくらいまで気温が上がり、すごし易い気候でした。

私の発表したセッションは中緯度における大気海洋相互作用についてで、2日間に渡り67件の発表がありました。このセッションには日本からも多数の参加者があり、また発表の内容はその参加者の多さを反映し、全球的に様々な領域で空間・時間スケールともに非常に多岐に渡っており、大気海洋相互作用の網羅的な話を聞くことができました。このセッションで私は北大西洋を流れるメキシコ湾流ジェットの経年から十年の時間スケールにおける変動について口頭発表を行いました。メキシコ湾流はアメリカの研究者も多く研究している領域であるので、私の発表に対して発表の質疑の際や、それ以外の時間にも質問があり、非常に有意義な発表となりました。普段は大学の研究室にいる時間が長いですが、このような学会で知らない都市を訪問し、世界中の研究者たちと研究について議論し交流を深められることは、研究をする上でのモチベーションの一つになっていると思います。

ポスターセッション会場の様子


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